近鉄大阪線青山廃線跡トンネル



三重県 伊賀上津駅−温泉口駅間


その3

  

 早々と2本の300m級トンネルをクリアし、幸先よし!
で、新青山駅前の「四季の里」公園までやって参り
ました。
 まだまだ人の匂いを感じる事のできる場所、廃線跡
が砂利道にされていることもあり、難なく歩く事ができ
ます。ただ、安心感があるだけに逆に廃線跡探索の
醍醐味に欠ける状況に物足りなさを感じておるのも
確かです。
 まあ、何はさておき、
3本目のトンネルを目指して、いざ進軍開始!
 いつしか左手の公園は姿を消し、芽吹く前の裸の
木々がもの寂しさを引き立たせます。
 かつてはここを鉄道が走っていたんですねえ。。。
 振り返ればその雰囲気が全く違います。
 こちらのが明るい。。。
 そうこうしている内にゲートが現れました。
 右手には案内標識が。
 ゲートに背を向けて撮影。

 東青山駅まで0.5km
 と、
 ハイキングコース(左手の細道)
 の案内でした。

 。。。当然というか、ゲート方面の案内板は出て
おりません。
 えらくカントリーチックなゲートです。
 一応四季の里公園の景観の一部として配慮したの
でしょうか。だったら、サイドのトラフェンスはどうかと
思いますが。。。
 。。。すみませんが、通らせていただきます。
 
 一直線に廃線跡が伸びていきます。轍がくっきり
残っていますので、今でも関係車両が通るのでしょ
う。
 続いて第2ゲートが現れました。
 今回のは機能重視の鉄製フェンスです。
 なんで2回ゲートがあるのか謎ですが。。。
 左脇をよく見てみますと、鉄道遺構?なんでしょう
か、鉄製の杭が刺さっています。
 。。。進むにつれて周囲がおどろおどろしくなって
いってる気がします。。。

 春先とはいえ、この辺はまだ真冬の様相です。
 。。。遠い。。。3本目まで結構遠いです。。。

 しかし、周囲の山筋が、低いものの急速に狭まりつつ
あります。
 そろそろ動きがあっても。。。
 右手に石組みの四角いスペースが残っています。
 監視小屋とかがあったのでしょうか。
 !!!

 きました!本日3本目!
 かなり低そうに感じる峰に暗い穴の姿が。。。。
 3本目のトンネルは「二川トンネル」といいます。
 延長は799.2mだそうです。
 300m級から一気に800m級にまで延長が伸びてき
ました。
 坑門は、機能重視で、福知山線や山陰本線に比べ
ると淡白な印象を受けます。
 胸壁はコンクリート、迫石が煉瓦積みでしょうか。
 ここも扉全開。。。というか、片側は外れています。
 前出の先鋒2トンネルから一気に2倍以上の延長
を有する、本気モードのトンネル達がここから続き
ます。
 。。。そして、極めつけの。。。
 東側坑口より。。。
 もの寂しい雰囲気が漂います。
 当然と言いますか、先は全く見通せません。
 三重〜奈良山中をぶち抜く長大路線、開通までの
苦難が推し量れます。
 遠のく東側坑口。。。
 ここからは明かり区間よりも暗闇が圧倒的な長さで
支配します。。。
 先の2本のトンネルの退避坑と比べて、圧倒的に
不気味さがアップしています。
 長く闇に閉ざされている証拠です。
 続く闇。。。
 延長800mでも、直線であれば光は届くと思います
ので、やはり徐々に曲がっておるのでしょう。
 しかし、抜けられない闇はない!(閉塞以外は。。。)
西側の光が見えてきました。
 先の2トンネルとの違いはまだあります。
 轍は変わらずあるのですが、路面が非常に歩き
辛くなります。
 その理由はコレです。。。
 バラストがたっぷりと残っており、さらに車両が通る
もんだから波打った状態になっています。
 踏む度に沈んだりズレたり、けつまづいたりと、歩き
の疲労感が格段に上がって参りました。。。
 隅に廃材が投棄されています。
 出口は間近!
 二川トンネル西側に到着です!
 800m級は、やはり結構な長さです。
 しかし、もう次のトンネルが姿を見せています。

 ここからが、青山廃線跡の真骨頂!

 
その4 に続く!