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さあ、またしても巨大隧道の胎内へと舞い戻っ
て参りました。
こんなドでかい穴が一体どこまで続いている
のか。。。 |
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右:発電所方面 左:落筏路(スタート地点) |
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。。。いやあ〜。。。
真っ暗ですなあ。。。 |
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むむむ!? こ、これはこうもりさん。。。 洞内天井にびっちりたむろしています。 |
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うむおっ!居すぎ! この一粒一粒が全てこうもりさんです。。。 |
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。。。気を取り直して。。。 水の溜りが気になりますが、端っこを歩いて れば問題ない状態が続きます。 。。。んんんん!? なんか光が見える!? |
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さらに進むと。。。 天井が。。。アーチではなくなっているでは ないか。。。
光は先に進んだ仲間のライトのようです。 |
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おおお。。。
岩盤剥き出しではないか。。。
この岩盤をこれだけのでかさで掘削するとは、
余程の手間と労力がかかっているでしょうなあ。 |
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おや? 先行隊が止まっています。 どうやら何かあるようですが。。。 ちなみに下の水がなくなり、細かな石礫が 堆積しています。 |
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んんんん!? 瓦礫が多くなってきましたが。。。 。。。?何か天井に穴、開いてません? |
うおおお。。。? なんだこりゃ!?天井に結構なでかさの四角い穴が開いとります。 |
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2m近い分厚いコンクリ壁を貫通して、あるのは 何と下界の景色。。。 なんなんだこりゃ、明り取り?通気口? 通気口やろな。。。筏師さんも通過するわけや しな。。。
上れそうな足場は一切なし。こりゃあ下界へ 抜け出す術はおまへんな。。。 |
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。。。さあ問題なのがここからです。。。
ご欄のように、この通気口を境に突然の水没。
奥は全く見通せずのこの状況に、一同愕然。
折角ここまできたのにこれはないやろ〜。。。 |
漆黒の闇に 仄明るい緑光と巨大な影。。。 なんて、仲間の特殊な照明に照らされたわたくしめですけどね。。。 あはは。。。さあ、どないしょ。。。 |
。。。???
おやあ?私は今どこにいるんデショカ?
陸地が途切れている筈の場所に居る。。。?
陸地では、まるで三途の川を渡る死人(シビト)を送るような眼差しを当方は受けておりますが。。。 |
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恐る恐る一歩一歩。。。 右手の壁に張り付きつつ歩を進めます。。。 当然長靴装備しております。。。 。。。ずぶぶ。。。ずぶぶ。。。いやな感触が 長靴を通して感じられます。。。泥や。。。泥の 感触。。。泥濘っす。。。
幸い泥は深くなく、水深も長靴で対処できる 程度。。。 |
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上空では岩盤剥き出しの天井の下を、こうも りさんが縦横無尽に飛び交っています。 |
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あああ、陸地が遠のく。。。 これ、なんとなく行けそうな感じがするのがま たいやらしい。。。 こりゃ、進むしかないのか。。。
三途の川を見守っていた仲間もどうやら何人か 続いて下さっている模様。 ありがたし!
ちなみにフラッシュなしだとこの暗さ。。。 |
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ぬううう。。。歩きにくい。。。 泥もそうですが、水路なので床が中央付近に 向けて湾曲しています。 歩くたびに足が中央よりに取られることしばし ば。。。 ふう。。。 |
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。。。あんまり写真撮る余裕がありません。。。 きつい。。。
長靴は泥には不向きですな。。。足を抜こうと する度に長靴が脱げそうな感覚がして、余計な 力が入ります。。。 |
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もうどのくらい歩いたのか。。。 どうもさっきから前方に光が見えるような気が するんですよね。。。 さらに、水の音も聞こえます。ばちゃばちゃば ちゃ、と。。。 出口あるのか!? とにかくこの状況から一秒でも早く脱出した い! |
むむむむむ! フラッシュだとよく分かりませんが、フラッシュなし撮影だと。。。また穴開いとるがな!!! 出口ではありませんでした。。。 1個目の点検口から泥を進むこと30分余り。。。2個目の点検口の登場です。。。ふ〜 |
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ここも分厚い天井から見える景色は1個目と 変わりません。。。 なんか碍子もぶら下がってるし。。。 下に堆積物がない分、大分高い位置にある ように見えます。 下界の景色はどんなんだ〜 |
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こんな奥深くまで、きっちり巻き立てられてい ます。当たり前なんでしょうが、やはりこの長さ は驚かざるをえません。 碍子も等間隔にあるようですし。 |
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先ほどから聞こえていた水の音はどうやらこれ のようです。 この水が泥濘化を促進してんだな。。。全く。 |
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さて、と。 あんまり向き合いたくない現実と向き合わない とな。。。 この第2の点検口から先。。。全く変わることの ない漆黒の洞内が果てしなく続いているように 見えます。 しかもこの先もずっと泥濘っぽいし。。。 |
第2口の真下で会議中の面々。。。 先の明かりが見えないことが、ますます萎える原因となってます。 またあの泥濘を30分かそれ以上か分からない歩行を続けるのか。。。足は結構キてますが。。。 |
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。。。少しづつ確認。。。
やっぱりめ一杯泥濘です。。。はあ。。。
すでに半分に減った隊員ですが、この先どう
します? |
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。。。実はここから先は写真を殆ど撮れており ません。 撮る余裕全くなし。。。 泥濘は第2口以前より遥かにレベルアップ。 その深さと、締め付け感が増大。歩くたびに 長靴が抜けそうになり、余計な体力を使います。 一歩進むのにかける時間が一気に増大。。。 |
。。。これが最後の写真です。。。 現在10時10分。。。第2口を出たのは確か9時40分ぐらいだったはず。30分経ちましたが、依然向こうの光は 見えません。。。泥の深みきつさも一層アップ。。。あ、足が。。。辛い。。。 ここまで来ているのは、ぱぱんさん、ピカさん、私の3人ですが、皆一様に無言です。 しかしこの泥濘はもはや体力、精神的に無理!無理無理!無理無理無理!!! 決定的な通行不能区間が出なければ決して引かなかった、最凶メンバーが完全屈服。。。 撤退だ。。。 |
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気がつけばあの仮設梯子を登っておりました。 |
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おおお。。。下界だ。。。下界の光が見えて きた。。。 |
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無事生還! 時間は10時48分 撤退決断から38分で戻ってきました。 撤退早! |
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戻ってから、ふと気になっていた場所をチェック しときました。 摺子の村道から探すと、予想通りありました。 これ、隧道の発電所側出口から見下ろした 物件の続きです。 ここに導水パイプが後方に向かって伸びてい たはずです。 |
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ということは、村道を挟んで北山川側にも。。。 ありました。。。。。。が。。。? なんだあの不気味な色は。。。? |
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す、すげえ。。。 なんだこの緑色の光る物質は。。。 実はこれ、北山川の水面下の景色です。 なんという幻想的な廃景か。。。
昔はこのまま発電所建屋までパイプが繋がっ ていたのではないでしょうか。 |
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そしてもう一つ確認すべきものが。 あの隧道発電所側からの水の流出経路は、 送水管ともう一つ、水門からのウォータースライ ダーです。 |
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ありました! やはり村道からすぐ見上げられる場所に残っ てました。 上のほうに水門が見えますねぇ。 朝、あそこから下を覗いておりました。 |
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北山川側にも。。。やはり。 ぶった切られたコンクリートの排出管が遺構 になって残ってました。 村道を開設する際にぶった切ったんでしょう ねえ。 うむ。これで見たいところは全部廻りました。 洞内貫通の目的は達成できませんでしたが、 非常に有意義な探索でした。 全身がもう筋肉痛です。。。 |
最後に。。。
この探索の過酷さを如実に表すお人を紹介しましょう。。。
小口橋東詰めの空き地、北山川に向けて佇む御仁。。。 |
そう、ピカさんでございました。 私探索をご一緒する機会は結構多いんですが、こんなピカさんは初めて見ました。 それだけこの泥濘隧道の過酷さを物語っております。
2度とこんな姿は見たくない! いざ!完全装備でリベンジだ!!!
第1部 完 |