大戸川発電所導水路隧道橋梁群


滋賀県


その4


  


                2013年12月訪問

 奥保呂谷を後にし、さらに取水堰堤方面に。
 この辺は暗渠ですな。
 と思ったらすぐに開渠に。
 当然ですが、相変わらず水量は豊富です。
 再び暗渠になる頃。。。次の谷が現れました。
 おお!谷に鎮座するは、石積みの水路橋!
 。。。しかし、両側が暗渠ですな。。。
 下は確認できるのか。。。
 この谷は「笠松谷」というそうです。
 ちゃんと名称を書いてくれてるので非常に
助かります。
 果たして水路橋の機能を今でも果たしている
のかどうか。。。

 笠松谷水路橋(第12号水路橋)
 笠石が二段になっています。そして!両側暗渠の危機でしたが、発電所側に僅かな隙間が。ありがたし!
 
 うむ!しっかり欠円アーチ!
 笠松谷水路橋は石造り欠円アーチ橋でした。
 因みに。向こう側から強烈な光が差し込んで
ますが、答えは。。。

 反対側に回ると分かります。
 うーむ、あまりにも素晴らしすぎる。いいポイントに開口部分があります。
 写真撮ってくれと言わんばかりですな。

 完璧です。坑門部分、迫石部分がばっちり確認できました。
 なんて親切設計でしょう。
 さあ、ずんずん行きます。
 残り2850m!
 早速次の谷が。
 どんどんきますなあ。
 おお!
 両側開渠で完全なお姿を確認できます。
 ここは砂押谷だそうです。(水道橋)と添えて
記載されてます。

 砂押谷水路橋(第11号水路橋)
 切石欠円アーチの水路橋です。迫石両側4個、中央に要石1個(迫石と形は同じ)、迫受石から側壁に連結。
 お手本にできそうなフォルムですな。 

 アンダーも揺るぎなく、100年以上この状態を保っているってことでしょう。
 石積みアーチの強度を証明しています。
 水路橋は現在も機能中ですな。
 上流側です。
 綺麗ですねえ。

 いいですね。現役発電所導水路に石アーチの橋梁。改築されず残るその姿に敬服!
 さあ次に行きましょう。

 ちょっと間が合って、残り2450m地点。
 沈砂池と水路橋が同時に見えてきました。
 第4号沈砂池です。
 満面の水を湛えています。

 第4号沈砂池のすぐ先にあった水路橋。このあたりは開渠でよくフォルムを魅せて頂けます。
 ここは「梅谷」です。
 親切感謝!

 
梅谷水路橋(第10号水路橋)
 基本的な構造は先の水路橋達と変わりません。
 。。。しかし、向こう側が暗いな。。。
 ここも水路の機能はしっかり果たしています。
 上流側は。。。
 おっと、こっちは蓋をされていました。
 迫石は僅かに見えていますが。。。
 さあ先に行きます。
 残り2300m!
 またまた谷にやってきました。
 ここはどうでしょうか。

 うむ!ここも立派な石アーチ水路橋!
 すごいですね、こんなにも石橋が残存、現役で使用されているとは。。。
 
 ここは「水呑谷」です。

 水呑谷水路橋(第9号水路橋)
 ちょっと黒っぽく写ってますな。右側にやや亀裂が確認できますが、基本揺るぎない感じです。
 内部は。。。
 奥がご覧の通りです。
 ここも水路として現役ですな。
 立派なもんです。
 ここも上流側は蓋です。
 両側蓋をしてしまわない所が素敵です。
 さくさく行きましょう。
 おや?この導水路では見かけないものが。
 おお、切り通しです。
 林道並の広さを確保しています。
 当然この下を導水路が通っておるのです。

 切り通しを過ぎた辺りで大戸川に目をやると。。。
 工事用と思われる仮設の橋梁が見えます。その奥が県道16号。
 さらに奥の山肌が伐採されているのが見えます。あれは大戸川ダム建設に伴う県道付け替え工事の現場です。
 すったもんだあった大戸川ダムですが、一応用途変更で建設される模様です。そのため、一次凍結していた付け替え道路
工事が再開されています。 

 そこからすぐ、久しぶりに暗渠が現れました。非常に口の狭い桁橋です。

 谷側から確認。狭いな。。。因みにここは谷の名前が分かりません。
 よって、
第8号橋梁 とだけ命名します。
 うむ、見事に石桁です。
 山側より。
 こんなに小さな坑口ですが、埋もれずに
機能を果たしています。
 太い石桁ですな。
 このぐらいでないと荷重に耐えられないんで
しょうねえ。
 再度内部を。
 水はしっかり流れています。
 埋まらないように定期的にメンテされるんで
しょうねえ。
 無名の谷に別れを告げます。
 さあ次の谷にはどんな物件が待っているん
でしょうか。

 
 今回のお浚いです。
 発見したのは以下の通りです。

 
:笠松谷水路橋(第12号水路橋)
 
:砂押谷水路橋(第11号水路橋)
 
:第4号沈砂池
 
:梅谷水路橋(第10号水路橋)
 
:水呑谷水路橋(第9号水路橋)
 
:切り通し
 :第8号橋梁

 以上の通りです。
 アイコンクリックして頂ければ名称が出ます。
 今回はちょっと探索幅が広くて、左の画面に
アイコンが収まってません。マップをスクロール
してご覧ください。

 
青色は導水路に架かる橋、赤色は導水路を
潜る暗渠です。

 まだまだまだ続きます!
 以降 
その5 に続く!